パイロットの給料事情
2020.05.27
パイロットの給料事情
皆さんがパイロットを目指す理由の一つに「給料」というものがあるかもしれません。しかし検索しても曖昧な内容や「結局いくら??」など疑問を呈しているにも関わらず、なかなか現役の人に聞けないこともあるのではないでしょうか。
地方公務員や国家公務員、大手企業などは公表していることが多いため比較的簡単に知ることができますし、職探しの参考点にもなりますが航空業界はなかなか公表しているとこが少ないため調べるだけで一苦労のことも多々あります。
バブリー時代は終わった?
一昔前は国内線のパイロットでも1000万超えは普通でした。むしろ、だからこそ皆パイロットになりたかったのです。
しかし時はLCC(Low Cost Carrier:格安航空会社)の時代。一人片道3500円なんかの路線を飛ばしてパイロットが年1000万だなんて明らかに合理的ではありませんし、格安航空会社の意味がありません。LCCは基本的に人件費、固定費、変動費を極限まで削ることによって客単価を下げることができています。そう考えると自ずとパイロットの給料が見えてくるような気がしますよね。
しかしLCCが給与に関して他の航空会社より少ないからと言って近所のパートや正社員より低いかというとそうではありません。なぜならそこには「特殊な職業」ゆえの今までの経緯があるため「平均水準」というわけではありません。誰でもなれない職だからこその対価というのはしっかりお支払いされます。
平均給料は?
ではいったいいくらが相場なのか?と疑問に思うでしょう。
皆さんのために調べました!某現役エアラインのパイロットに根掘り葉掘り聞きました!!とても快く答えてくれました。
あくまで参考価格として捉えてください。保証はできません。
まずある程度の条件(仮説)をたてて解説します。
25歳〜20後半副操縦士
平均700万〜850万
*勤務実績や飛行時間等で上下はします。
えっ普通にめっちゃいいやん!!!!て思いますよね?しかしこりゃまた大変な仕事に変わりはありません。何せお客様の命を運ぶのですから。
30代機長
平均1000万〜1200万
*勤務実績や飛行時間等で上下はします。
機長になるには多くの経験と技量が必要になるため並大抵のことではありませんが、やはり目指したいところではありますね。
この後は年齢と経験に応じて給料は上がりますが、これにインストラクター(教官)の業務も兼任するとさらによくなります。基本的に現代のパイロットは基本給はそこまで高くなくても「飛行手当」や「教官手当」など多くの手当がつきます。ですから時と場合によっては勿論少なくなることだってあるのです。またやり甲斐という観点からもやはり魅力的な仕事ではありますし、責任は大きくとも生活の基盤は十分以上に築くことができると思います。これを聞いてると最初の話といい意味で違うのでは?と思うかもしれませんが「航空会社」によって様々ですので必ずしも全てがこの通りでないことは頭に入れておいてください。
ではどうしたらエアラインに就職できる??
エアラインと一言に言っても実に様々な航空会社が存在します。フラッグキャリアやLCCなど聞いた事はあるかもしれませんが、ここでは某エアラインのある時期の条件を記載します。*特定をさけるため簡易的になります。
・年齢が22歳以上65歳未満
・事業用操縦士免許保持者(多発、計器飛行証明必須)
・上記資格を保持し機長時間200時間以上総飛行時間500時間以上を有する者
・第1種航空身体検査適格者(合格しているもしくはする予定)
・心身ともに健康であること
入社後の経過
入社後6〜8ヶ月間社内における所定の訓練を行い、副操縦士資格合格者は各県に配置。
その後経験を経て機長昇格試験受験可能。
となっておりました。お気づきの方もいるかもしれませんが視力は?と思うかもしれませんが航空身体検査の中に条件が含まれていますのでそちらも近日記載させて頂きます。
こう見るとなんだか将来性が見えてくるのではないでしょうか。
また勘違いをされる方もいるでしょうから説明しておきますが、LCCが給料が安くて他が高いからそっちがいいということでもありません。給料が高いのはそれなりの理由もありますし、低い分「福利厚生」が恵まれているだとか様々な条件がついてきますので一概に考えないでおいて下さい。
パイロット留学なんかをして国内国外で就職して活躍される方も多いですがその国事情を反映してでの給料ですので日本の基準が世界とは思わないでください。なぜならもっといい国がありますから。